「カメラを止めるな!」を見て感じたメタ視点の大切さ
みなさんこの映画を見ただろうか?
カメラを止めるな! 公式インタビュー|One Cut of the Dead Official Interview
そう、「カメラを止めるな!」である。
公開当初の話題性の低さを覆すほどの映画の内容で日本中に旋風を巻き起こし、テレビでも連日取り上げられたこの映画である。
公開当初は都内2館でしか上映されていなかったそうだが、口コミによってじわじわと評判が広がっていき、結果として全国放映がすすみ、現在でも上映されている映画館が存在しているとのことだ。
今回このブログでは、さすがに内容や、どこが面白いかといったことは散々、他のブログでも綴られたことだろうし、ましてや、自分の文章力でネタバレをせずにそのようなことを説明するのは難しい...。何より本当に怖く日本の映画界にホラー作品として名を刻んでしまう作品なのだから。(これはネタバレじゃないです)
そのため、この映画を見て、また、他の作品などを見て自分にどのような形で影響が与えられたのかということを述べていきたいと考えている。
1. 第三者視点を意識させられるように
まず、この映画での一つの面白い点となっているのがこの映画の構成である。
大まかにいうと、3部(捉えようによっては2部?)で構成されている。
カメラを止めるな!【ネタバレ】大絶賛全力レビュー!!【おまけの夜】
↑ ネタバレにはなるが見た人はこれを見ると納得できるだろう。居酒屋のような語り口にも関わらず、内容は練られてるしうまくまとまっている。
そして、この映画では様々な「メタ視点」が一つの重要な要素になっている。
メタ視点とは... 例えば,ある映画の上映時間が97分とわかっているとして、40分経過時にその映画での事件が解決してしまう。その時皆さんは何を考えるだろうか?
もちろん
「え、もう終わるの」といった感じだろう
もしくは、このような「メタ視点」を理解し、先読みする人ならば
「あ、これ犯人じゃないな?」
などだ。
この「メタ視点」が随所でこの映画では用いられており、それが他の映画にはなかった独特な面白さを持ち出している。
そして、それらのネタは全くくどくない。
僕個人の意見だが、漫画の中などで、作中での流れをぶった切ってあるキャラクターが読者に直接語り掛けるなどといった下りがあるとなんだかくどいし、純粋に笑えなかったりする。
だが、この映画は伏線を綺麗に回収していくことでそんな視点を全く気にさせないものになっている。
尚且つ、この映画は人々にそのような第三者視点、また、登場人物視点に立ち考えることの大切さを教えてくれるのである。
そういえば、映画「告白」の中島監督も以前映画に出演する子役にこのようなことを言っていた気がする。
[rakuten:neowing-r:12579770:detail]
「子役の子たちはみんな小説の中で出てくる登場人物が言っていることがすべて真実だと思っているんですよ。それで、登場人物だって人間なんだから嘘つくでしょなんていったらとても驚いてて」
このような登場人物視点、また、登場人物の考え方というのは案外懐疑的にならないものだし、膨大な情報量を鵜呑みするようになっている現在のわれわれにとってはそのまま受け入れてしまうものなのである。
この映画を見るとひとりはおそらく自分が共感してしまうような登場人物が登場して様々な視点を意識されることだろう。
先日、僕も友達の舞台を見に行った際に様々なことを考えながら舞台鑑賞をすることになった。
ただ、これは全く無駄なことを頭に浮かべながらというわけでなくとてもたのしいことなのである。
以上、「超巨大環境怪獣ゲジラ」でした!#超巨大環境怪獣ゲジラ#はちぽちヒッチハイク pic.twitter.com/4EOS6JpGB1
— はちぽちヒッチハイク (@htpt0308) November 5, 2018
例えば、ただただ展開に従って読んでいくだけではなく先の展開を予想して映画を見たり、本を読んだりすることによって、予想と一致したことでの嬉しさに近い面白さや予想を裏切られたことによってよりその作品への期待度が増すといったようにである。
背景や、登場人物に入ることは自分の視点を広げることにもなるのでお勧めである。
というのが一つ目のカメラを止めるな!から受け取った影響である。
僕の記事もいろんなこと深読みしながら読んでほしいと思う。(既にこの映画を見た人はおそらく新たな面白さが見つかると思うが)
それでは、また。